雇用調整助成金 令和6年4月からの変更点
2024/04/12
助成金は世の中の動き、経済状況などに応じて都度更新されています。令和6年4月1日からも代表的な助成金のひとつである「雇用調整助成金」も制度変更が行われています。
助成率と教育訓練加算の見直し
雇用調整助成金は。経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた授業主が、労働者に対して一時的に休業、教育訓練、又は出向を行い、労働者の雇用の維持を図った場合に、休業手当や賃金等の一部を助成するものです。休業時は休業手当の負担額に助成率を乗じた金額、教育訓練を実施した場合は、賃金負担額に助成率を乗じた金額がそれぞれ支給されます。
今回は令和6年4月以降の日を初日として開始する教育訓練について、支給日数と教育訓練実施率によっての助成率と教育訓練加算額が見直されることになりました。
厚生労働省:雇用調整助成金
この変更は、在職者によるリスキリングに重点をおき、休業よりも教育訓練による雇用調整を選択しやすくなるためのものといえます。経済的に厳しい状況の中でも、在職者のスキルアップを推奨し、生産性の向上に繋げる意図があります。
支給対象となる教育訓練も合わせて整理がされています
雇用調整助成金の支給対象となる教育訓練は、職業に関する知識、技能又は技術の習得又は向上を目的とするものです。例えば、事業所内で実施するものには、外部講師を招き、業務改善のためのノウハウ、マネジメントやビジネススキルの研修が挙げられます。また事業所内で実施するものには、業務で必要となる免許・資格等の取得や更新のための講習・訓練など教育訓練機関等が行う訓練、セミナーなどがあります。
また注意する点として、職業に関する知識や技能の取得を目的としていないものであったり、自習、ビデオの視聴のように実施状況が確認できないものなどは支給対象とはならないことです。
助成金を利用するためには、申請に必要な条件を満たしているのかをきちんと把握する必要があります。今回は支給申請時の提出書類が新たに追加をされています。あらかじめ確認をして、上手に利用しましょう。