スマホで簡単に年金額を試算「公的年金シミュレーター」厚生労働省が開発
2022/05/19
厚生労働省は、スマートフォンやタブレットで、年金額を簡単に試算できるツール「公的年金シミュレーター」を開発し、試験運用を開始しています。
スマホで簡単に自分がもらえる年金を「見える化」
こちらのツールは日本年金機構から年1回誕生日前後に送られてくる「ねんきん定期便」に記載された二次元コードをスマートフォンやタブレットで読み取り、生年月日を入力するだけで、働き方・暮らし方の変化に応じて将来受給できる年金額を、いつでも簡単に試算することが出来るサービスです。
IDやパスワードなどは不要で、グラフで受給額を表示しながら資産可能。個人情報は記録されずに、画面を閉じるとデータは自動消去される仕様になっています。
年収と就労完了年齢を入力すると簡単に年金の見込額が算出され、スライドバーで就労完了年齢や、年金の受け取り開始時期を動かすことができます。たとえば年金の受け取り開始時期を遅らせることで、受給見込みの年金額が増えることなどがグラフからひとめでわかります。
ただしこちらの「公的年金シミュレーター」は簡単に試算するためのもので、実際の年金額とは必ずしも一致しません。試算条件によっては年金額は過大・過小に算出される場合もあります。正確な年金見込額を知りたい場合は日本年金機構の提供する「ねんきんネット」を確認するよう、厚生労働省は呼びかけています。
2022年4月から年金を受け取れる年齢を75歳まで遅らせることが出来るようになりました。その他にも、2022年10月から、週20時間以上30時間未満の短時間労働所に厚生年金が適用されるようになる範囲が「101人以上の企業」に拡大されるなど、年金制度をめぐる改正が相次いでいます。今回のシミュレーターで、年金の受け取り時期を変更するとどのくらい受取額が変わるのか、パートやアルバイトで働く人が厚生年金に加入した場合に、将来どれくらいの年金を手にできるのかを「見える化」出来るようになります。
今回の公開は試験運用と位置付けられていますが、厚生労働省では、システム面や内容面での改善点などの意見を募っています。<厚生労働省「国民の皆様の声」募集>
公開後の利用状況などを踏まえて改善を継続的に実施、年内には本格実施をめざしているとのことです。