人事部は、企業の成長に欠かせない経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」のうち、「ヒト」全般に関わる重要な仕事を担っています。

人事部の仕事は、人材採用、人材育成、人事評価、労務管理など多岐にわたり、毎日行う仕事から年に1回~数回しか発生しない業務などさまざまです。

人事部の仕事を効率良く行うには、年間スケジュールを立てて計画的に業務を進めることが必要です。

この記事では、人事部の仕事(人事労務に関する業務を中心に)を効率アップさせるるための、年間スケジュールについて解説します。

年間スケジュールを把握して計画を立てよう

人事部の仕事は、人材採用、人事評価、人材育成、労務管理など多岐にわたります。

そして、その仕事には、毎日行うものもあればあれば毎月発生するもの、特定の月や時期に行わなければならないものや、年に1回~数回の仕事もあります。

人事部で働く社員は、これらのスケジュールを把握して、自身で計画を立てて仕事を進めることが大切です。

年間スケジュールで業務効率アップ

企業のどの部署でも、業務が忙しい繁忙期と比較的余裕がある閑散期があります。

どのような業務を担当するかで多少異なりますが、新入社員の受け入れや教育、社会保険等の加入手続き、採用試験の選考や内定者フォロー、人事異動や昇給に伴う業務が発生する4月から6月は、比較的人事部が忙しい時期です。

人事部で業務効率をアップさせるには、年間スケジュールを立てて、余裕のある時期に先の仕事の準備を整えておくことが大切です。

また、年間スケジュールを立てることで、仕事を忘れたりミスを防ぐことができます。

時期が決まっている人事の仕事

人事部で、発生する時期が決まっている主な仕事を紹介します。

企業によっては、総務部や経理部が担当するなど分担が異なることがありますが、一般的な例として参考にしてください。

1~3月に発生する業務

<採用・教育>
これまで経団連が示してきた就活ルールは廃止されましたが、政府は3月1日から採用における広報活動開始を推奨しています。そのため採用活動において1~3月は、入社式や新人研修の準備といった新入社員を受け入れる準備と並行して、次年度の採用に向けた募集要項公開や会社説明会の準備などの業務があります。

<給与・異動>
4月に定期昇給を実施する企業では、昇給査定を行って新給与額を確定します。また、4月で人事異動が予定されている場合には、社員寮や社宅などの入退去の手続きも必要です。また、1月31日までに給与支払報告書を、市区町村に提出しなければなりません。

4~6月に発生する業務

<採用・教育>
新卒採用を行っている企業では、4月は入社式や新人教育、、新入社員から提出される必要書類の受け取りや管理、労働者名簿・賃金台帳・出勤簿の作成、社会保険の加入手続きなど、新入社員を受け入れるための業務が主となります。また、翌年度の採用活動も平行して行い、内定も出すタイミングとなります。

<労務管理>
雇用保険と労災保険の年度更新、社会保険料の定時決定(算定基礎)、住民税の納付額の変更を行います。

<給与・異動>
夏の賞与の計算と支給、新人教育が終了した新入社員の配属に関わる業務があります。

7~9月に発生する業務

<採用・教育>
内定者研修や内定者懇談会など、次年度の内定者に対するフォローを行います。また翌々年度の新卒採用に向けた準備もスタートします。

<労務管理>
7月には、高年齢者雇用状況報告書や障害者雇用状況報告書の作成や提出を行います。

10~12月に発生する業務

<採用・教育>
採用活動では、内定式に向けた準備と、翌年度の新入社員を迎える準備を行います。

<給与・異動>
冬の賞与の計算と支給、10月に人事異動を行う企業では異動に伴う諸手続きがあります。

<労務管理>
年末調整、給与総額・税収税額 集計、給与所得控除後の給与等の計算、過納額の還付処理、源泉徴収票の作成・発行などの業務があります。

通年で発生する業務

人事部の仕事で、時期に関係なく通年で発生する業務には、次のようなものがあります。

  • 中途採用での入社や退職者の社会保険の手続きや退職関連の手続き
  • 残業や休日出勤、有給休暇など労働時間のチェックと管理
  • 給与計算
  • 社会保険料・源泉徴収した所得税の納付
  • 定期の人事異動の他に通年で人事異動がある場合にはその対応

年単位で発生する業務

人事部の仕事の中には、1年に1回~数回対応が必要なものもあります。

人事評価や既存社員の教育研修、健康診断、ストレスチェック、労働基準監督署への「36協定届」の提出などです。

経営計画を実現するための人事戦略作り

多岐にわたる人事の仕事の中でも、自社の経営理念や経営計画を理解して、その達成のために必要な人材を確保・育成・適正配置する「人事戦略」を策定することが最も重要です。

人事戦略は、長期的な経営ビジョンに沿って立てることが必要になるため、年単位でチェックして見直す必要があります。

人事部の仕事内容を理解しよう

人事部は、企業の成長に欠かせない人材の管理と活性化を図る重要な部署です。

人事部において、業務効率をアップさせるには、年間スケジュール立てて仕事を進めることが大切です。

年間スケジュールを立てるには、まずは人事部の仕事全体の内容について、理解するようにしましょう。

まとめ

今回の記事で、人事部の年間の仕事の流れが把握できたのではないでしょうか。

人事部の仕事で業務効率をアップさせるには、年間スケジュールを立てて、時間的に余裕のある時期に先の仕事の準備を整えることが大切です。

労務トラブルなど突発的な業務が発生することもありますが、早め早めの準備を行うことで対応することができます。