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コーピングとは【企業向けストレス対策】導入方法・種類・鬱への効果をわかりやすく紹介

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コーピングとは【企業向けストレス対策】導入方法・種類・鬱への効果をわかりやすく紹介

コーピングとは【企業向けストレス対策】導入方法・種類・鬱への効果をわかりやすく紹介

2024/09/06

ストレスを抱える従業員の増加に伴い、「コーピング」の考えを取り入れる企業が増えています。

 

「コーピング」とはストレス反応への対処法で、企業が社内に取り入れることで従業員は健康に働くことができます。では、企業はどのようにコーピングを活用したら良いのでしょうか?

 

本記事では、コーピングの基礎知識に加えて、企業がコーピングを社内で活用する方法などを詳しく解説します。

 

コーピングについて興味のある人事ご担当者様は、是非最後までお読みください。

 

 

コーピングとは

コーピングとは、ストレス反応への対処法です。英語では「coping」と表記されて、対処する・対応するという意味の「cope」からの派生語です。仕事のストレスを抱えている人が多い背景から、コーピングの注目が高まりました。

 

従業員の仕事のストレスを軽減するためにコーピングを導入する企業は増加しています。労働人口の減少や雇用の流動性が課題視されている中で、安心して働ける職場づくりは優秀な人材の獲得や離職率の低下につながるメリットがあります。

 

「ストレスコーピング」の意味・違いは?

ストレスコーピングとは、ストレスの原因(ストレッサー)をうまく対処することを指し、コーピングと同じ意味です。ストレスコーピングを行うことで、ストレス発散ができたり、イライラを軽減できます。

 

自分のストレスを管理できると仕事のパフォーマンスやモチベーションの向上に役立つとされており、注目する企業が増えています。

 

 

コーピングで対処するストレス3選

 

ここまででコーピングに注目する企業が増加していることを説明しました。企業は従業員に適切なコーピングをどのように行えばよいのかを理解するためには、ストレスとストレッサーについて理解しておく必要があります。

 

ストレッサーとは、ストレスを感じる原因となる環境や外部からの刺激のことで、ストレスとは、ストレッサーに対し、その結果として生じる反応です。適切なコーピングを行うためには、何にストレスを感じるのかを把握しておくことが大切です。

ストレッサーには3種類あるため、以下に性質や特徴について理解しておきましょう。

 

物理的ストレッサー

物理的ストレッサーや、暑さや寒さ、明るさ、湿度など環境によるものです。例えば、エアコンの設定温度や照明の明るさなどにより、物理的ストレッサーに該当します。その他には、オフィスの外で工事が始まった場合の騒音や隣の席の人の独り言なども物理的ストレッサーとなります。

 

科学的ストレッサー

科学的ストレッサーとは、購買物質や酸素欠乏、一酸化炭素などです。タバコや香水の強い香りも科学的ストレッサーに該当します。

 

心理・社会的ストレッサー

心理・社会的ストレッサーとは、仕事や家庭から生じるストレスです。

 

例えば、職場での人間関係や仕事量や質などが心理・社会的ストレッサーとなります。

 

 

コーピング方法の種類

ストレス反応への対処法は、「問題焦点型」「情動焦点型」「ストレス解消型」の3種類あります。それぞれを以下に詳しく説明していきましょう。

 

問題焦点型

「問題焦点型」とは、自身の努力や周囲の協力で問題解決に向けて取り組むことでストレスを軽減する対処法です。

 

例えば、残業続きで業務負荷が高いことがストレスと感じている場合、業務効率を高めるために参考本を読んで残業をしない工夫をしたり、上司に担当業務の振り分けを相談したりする行動です。

 

社会的支援探索型コーピング

「社会的支援探索型コーピング」とは、問題焦点型コーピングの一種で、周囲にアドバイスや協力を求めるコーピングです。上司や同僚、家族、友人などに相談するなどの行動が社会的支援探索型コーピングに該当します。

 

辛い気持ちを打ち明けて周りに共感してもらうことで、精神的なストレスを緩和する対処法です。

 

情動焦点型

「情動争点型」とは、感情に焦点をあてて、辛いと感じる自分自身の考え方を変えることでストレスを軽減する対処法です。情動焦点型は以下のように2種類に分類できます。

 

認知的再評価型コーピング

情動焦点型の中でも周囲に助言を求める方法は、「認知的再評価型コーピング」と呼びます。

 

自分の考え方にアプローチするところは情動焦点型と一緒ですが、同僚や上司の意見により新しい気づきや考えでストレッサーの解決を図る方法です。

 

情動処理型コーピング

自分の考えを客観的に観察し、意識の転換によりストレッサーの解決を図る方法を「情動処理型コーピング」と呼びます。

 

例えば、仕事でミスをした時に上司から怒られた場合、怒られたことにストレスを感じても、「上司は自分の成長を期待しているから、ミスを怒ったに違いない」と自分の考えを変えることでストレッサーを解決する方法が「情動処理型コーピング」です。

 

ストレス解消型

「ストレス解消型」とは、問題から離れることやストレス緩和でストレスを発散する対処法です。

 

例えば、仕事で行き詰まりを感じたら、トイレに行って気分転換するような行動はストレス解消型コーピングです。ストレス解消型は、さらに2つに分類できます。

 

気晴らし型コーピング

気分を晴らすことで、ストレス発散する対処法です。例えば、スポーツ観戦や友人との食事、旅行、一人カラオケで発散する方法など。

 

翌週から意欲的に働くために、平日のストレスを「気晴らし型コーピング」で無意識に発散している人は多いでしょう。

 

リラクゼーション型コーピング

リラクゼーションによりストレス発散する対処法です。例えば、ヨガやマッサージ、アロマテラピーなどです。

あらかじめ自分のリラクゼーション手段を把握しておくと、ストレスを感じたときに即座にストレス発散できます。

 

 

コーピングに効果的な実践方法

次に効果的なコーピングを行うための実践方法を、2点ご説明しましょう。

 

ストレスを感じたときの自分の反応を観察する

コーピングは、ストレスを感じたときの自分の反応を観察することが大切です。

 

例えば、「混乱して頭が真っ白になった」「冷汗が出た」「動機がした」など、ストレスを感じたときに自分の体の反応を思い出しましょう。ストレスを感じたときのことを思い出すことは苦痛かもしれません。

 

しかし客観的に自分が何を感じているのかを把握しておくと、ストレスを感じたときに冷静に対応できます。

 

自分のストレスを言語化する

ストレスを感じた際に自分を客観視できたら、次は言語化してみましょう。言語化できれば、具体的にストレスを感じてる対象がわかるため、対処法も考えることができます。

 

具体的には、以下のような手順で思いつくままにどんどん書き出して、行動してください。

・今、何にストレスを感じているのか?

・なぜストレスを感じているのか?

・そのストレスを軽減できる方法はないか?

・いくつかのコーピングを実践する

 

3、コーピング行動を振り返る

 

自分のストレスを言語化してコーピングを実践したら、ストレスが軽減したか確認しましょう。ストレスが軽減されていると実感できたら、その対処法は効果的なコーピング行動ということです。そのため、継続に取り組みましょう。

 

反対にストレスが軽減されなかった場合には、「他のコーピング行動はないか」「改善点はないか」を再検討して実践してください。

 

 

【企業ができる】コーピングの活用方法

企業がコーピングを導入する際には、以下5つの方法があります。それぞれ特徴をご紹介します。

 

1on1・メンター制度の導入

1on1とは、上司と部下が1対1の面談で部下が抱える悩みや課題を共有する機会です。1on1は上司から話をするのではありません。部下が話をすることがメインになるため、部下の感情や問題を整理してストレスの軽減が期待できます。

 

またメンター制度も有効です。メンターとは、相談者を設定して精神的なサポート体制を設けるものです。例えば新入社員にメンターを設けるとなんでも相談できる強い味方ができ、新入社員の悩みを解消しやすくなります。

 

研修・e-ランニングの導入

研修やe‐ラーニングで従業員が学べる機会を導入することも良いでしょう。研修を通して、客観的に自分なりのストレス対処法を習得できます。役職によってストレスが異なる場合には、管理職向け、若手社員向けと役職によって内容を分けて研修を実施することも効果的です。

 

社員全員がストレスに適切に向き合う雰囲気を作ることができれば、安心して働ける職場環境を整えやすくなります。

 

社内環境の改善

従業員のストレス軽減には、社内環境を改善することも大切です。例えば、冷房が効きすぎている会議室や、反対に冷房が効かずに蒸し暑い会議室などは、業務に集中できずにストレスが蓄積されてしまいます。

 

快適な職場環境は、従業員のパフォーマンスにも影響するため社内環境の改善にも気を配りましょう。どこを改善したら良いのか分からない場合には、従業員の不満や希望をヒアリングすると職場の改善点を見つけることができます。

 

専門医による心理カウンセリングの実施

産業医や心理カウンセラーなどの心理カウンセリングによるストレス軽減を実施している企業もあります。

 

専門家による的確なアドバイスは相談者にとって新しい気づきを得られやすく、問題認識を改められる場合があります。従業員が気楽に産業医などの専門医に相談できる制度作りや窓口を設置すると良いでしょう。 

 

リラクゼーションサービスの導入

福利厚生の一環として、ヨガ教室への入学割引制度やマッサージ店の割引券を提供することも、リラクゼーション型のストレス解消には良いでしょう。また月一回マッサージ師を招いたり、瞑想のイベントを開いたりする企業もあります。

 

「鬱」にコーピングは効果がある?

現代社会では、多くの人がストレスを感じやすい環境に置かれています。仕事や人間関係などのストレスにより、鬱を患う人も年々増加しています。そのような鬱にコーピングは効果あるのでしょうか?

 

最近の研究では、バランスよくコーピング方法を実践すれば、鬱は改善すると考えられています。なぜなら複数の原因が絡み合って大きなストレスになる場合が多くあるからです。

 

そのため、一つのコーピング方法に偏るのではなく、上記で紹介した3種類のコーピング方法を組み合わせて実践すればストレスは緩和していくでしょう。

 

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まとめ

コーピングにより、ストレスに対処するスキルを習得することで、従業員が心身共に健康で働くことができます。企業にとっても、従業員が心身共に健康な状態で働き続けることで優秀な人材の離職防止につながるメリットがあります。

そのため、本記事で紹介した5つのコーピング活用方法を是非社内でも実践して下さい。

 

サプナ社会保険労務士法人では人事制度を構築するサポートも行っているため、「自社に合うコーピング活用方法が分からない」とお困りの方は、是非お問い合わせください。

 


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