働きやすい環境づくり~不妊治療と仕事の両立支援③
2022/07/15
近年の晩婚化等を背景に不妊治療を受ける夫婦が増加しており、働きながら不妊治療 を受ける方は増加傾向にあると考えられます。また、厚生労働省が行った調査によると、 仕事と不妊治療との両立ができず、16%の方が離職しています。 このように、人材を失うことは、企業にとって大きな損失です。仕事と不妊治療の両立に ついて職場での理解を深め、従業員が働きやすい環境を整えることは、有能な人材の確保という点で企業にもメリットがあるはずです。
不妊治療と仕事の両立を図り、職場の環境整備に取り組んだ企業が対象
厚生労働省では、不妊治療と仕事との両立に資する職場環境の整備に取り組み、不妊治療のために利用可能な休暇制度や両立支援制度を労働者に利用させた中小企業事業主を支援する目的で「両立支援助成金~不妊治療両立支援コース」を設けています。
対象となる事業主は、次のいずれか、または複数の制度を導入し、労働者に利用させた中小企業事業主が助成金の支給対象となります。一方、労働者は性別や雇用形態を問わず、不妊治療を受ける場合に対象になります。
①不妊治療のための休暇制度
②所定外労働制限制度
③時差出勤制度
④短時間勤務制度
⑤フレックスタイム制
⑥テレワーク
支給要件は次のすべての要件を満たすことが必要です。
1.不妊治療と仕事の両立のための社内ニーズ調査の実施
2.整備した①~⑥の制度について、労働協約又は就業規則への規定及び周知
3.不妊治療を行う労働者の相談に対応し、支援する「両立支援担当者」の選任
4.「両立支援担当者」が不妊治療を行う労働者に「不妊治療両立支援プラン」の策定
支給額は下記の通りです。
引用:厚生労働省:両立支援助成金
厚生労働省では
不妊治療と仕事の両立を目指す労働者、そして企業のために「不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル」などを掲載し、支援をしています。
興味のある方はぜひご覧ください。企業の取り組み方の例なども掲載されています。
厚生労働省:不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル