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離職率が高い会社の特徴・原因・改善施策まとめ|何が悪い?企業への影響についても解説

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離職率が高い会社の特徴・原因・改善施策まとめ|何が悪い?企業への影響についても解説

離職率が高い会社の特徴・原因・改善施策まとめ|何が悪い?企業への影響についても解説

2025/11/18

労働力の減少が懸念される現代において、離職率は企業の発展や持続的成長に大きく影響します。

離職者の補充には求人広告や人材紹介、教育などのコストがかかり、経営への負担となることもあります。

 

また、求職者から労働環境に懸念を持たれるおそれがあり、採用活動に影響を及ぼす可能性もあります。

 

この記事では、離職率が高い会社の特徴や改善するための施策、改善事例等について詳しく解説します。

 

離職率が高い会社とは

 

離職率が高い会社とは、一定期間内に多くの従業員が退職する企業を指します。

 

離職率は、一般的に『離職者数÷期首在籍者数×100』で求められますが、厚生労働省の雇用動向調査では『離職者数÷1月1日現在の常用労働者数×100』と定義されています。これは、「どの期間を基準にしたいか」「何と比較したいか」によって、基準が異なります。

厚労省は統計のために全国共通の「1月1日基準」を採用し、一般的な企業は経営分析のために「期初基準」を採用しているという違いがあります。

日本全体の離職率の平均は約13~15%前後とされていますが、業界によって大きく異なります。2023年の厚生労働省による「令和5年雇用動向調査」では、生活関連サービス業・娯楽業が28.1%と最も高く、次いで宿泊業・飲食サービス業が26.6%となっています。

 

少子高齢化や労働人口減少により、人材の定着が企業の重要課題となっており、高い離職率は採用や教育コスト増加、ノウハウ流出、組織力低下につながります。また、離職率は職場環境や経営健全性を示す重要な指標として、求職者や投資家からの注目度が高まっています。

 

こうした背景から、企業は早期に職場環境や人材定着に向けた取り組みを検討することが重要です。

 

離職率が高い会社の特徴5選

離職率が高止まりする職場には、いくつかの共通点が見られます。

ここでは、その中でも特に多くの企業に当てはまる5つの特徴を紹介します。

 

長時間労働・サービス残業が常態化

長時間労働や割増賃金の未払いが生じるリスクのある運用が続くと、健康障害の要因となり得ます。

まずは始業・終業時刻の客観的把握と36協定の適正運用が必要でしょう。

 

長時間労働が続くと心身への負担が大きくなり、健康を損なうおそれがあり、結果的に離職率の上昇につながる場合があります。

こうした環境は新たな人材確保も難しくし、長時間労働と離職の悪循環を生み出します。

 

給与・待遇が業務に見合わない

従業員は自分の仕事の責任や負担に対して適切な報酬を求めますが、給与が低い、昇給がほとんどない等の状況では不満が蓄積しやすくなります。

 

また、市場水準や職務・成果に整合しない処遇が続くと、離職意向が高まる傾向が指摘されています。こうした給与・待遇の不満は、モチベーション低下だけでなく、優秀な人材がの流出するおそれがあります。

 

評価制度が不透明

評価基準が明確でない場合、従業員が評価の妥当性に疑問を感じることがあります。

さらに、努力や成果が正当に評価されていないと感じると、モチベーションの低下や離職につながる可能性があるのです。

 

組織全体の信頼性や一体感が損なわれるリスクがあるため、評価項目の開示や定期的なフィードバックを行うことが望ましいでしょう。

 

教育・研修が不十分

十分な指導やフォローがない場合、業務への不安が高まり、早期離職の一因となる可能性があります。。

十分な指導やフォローがない環境では、仕事の目的や会社の理念が共有されず、モチベーションや帰属意識が低下し、離職につながりやすくなります。

 

教育体制の欠如は、社員の成長機会を奪い、組織全体の生産性や競争力の低下も招きます。

 

職場の人間関係が悪い

職場の人間関係が悪い場合、離職率が高くなる傾向があります。上司や同僚とのコミュニケーション不足や対立が頻発し、お互いを尊重し承認しあう雰囲気が欠如した職場では、従業員のストレスが増加します。

 

パワハラに該当し得る言動や相談経路が不明確な場合、ストレス増大や退職検討につながるおそれがあります。

方針明確化・相談窓口の設置・再発防止等、事業主が講ずべき措置の整備が必要です。

 

離職率が高くなる原因

離職が起こる背景には、複数の要因が重なっています。

ここでは、特に多くの企業で共通して見られる3つの要因を紹介しています。

 

入社前後のギャップを感じる

入社前に想像していた仕事内容や職場の雰囲気と、実際の業務内容や人間関係が大きく異なると、新入社員は戸惑いや不安を抱きやすくなります。特に、業務の難しさや覚えられないこと、期待される成果とのズレがストレスとなり、自己評価の低下やモチベーションの減退を招きます。

 

また、相談できる環境が整っていない場合、問題が深刻化し早期離職の一因となり得ます。

仕事内容・期待役割の事前明確化とオンボーディングで発生する可能性を下げられるので、ぜひ取り入れてみましょう。

 

キャリアパスが曖昧

従業員がキャリアパスが曖昧で将来の見通しが立たないと感じる場合、離職率が高くなります。

将来像を描きにくいと感じる従業員が増える可能性もあるため、職種定義・スキル要件・昇格基準の開示が有効になるでしょう。

 

どのようなスキルや経験を積めばキャリアアップできるかが不透明だと、モチベーションが低下し、転職を検討する原因になります。また、教育や研修制度が整っていない場合、成長機会が限られ、自己実現が難しくなることも離職を促進します。

 

やりがいを感じない

現代の労働者は給与や労働条件だけでなく、自己実現や達成感を重視する傾向が強まっています。やりたかった仕事ができなかったり、新しい挑戦や成長の機会が乏しいと、仕事へのモチベーションが低下し、退職を考える原因となります。

 

特に若手社員の離職理由では、「やりがい・意義の欠如」が上位に挙げられており、企業にとっては仕事の意義を感じさせる環境づくりが重要です。

 

高い離職率がもたらす企業への影響

離職率の上昇は、企業活動のさまざまな側面に少しずつ影響が出ます。

ここでは、その影響がどのように現れるのかを順に確認していきましょう。

 

採用・育成コストの増加

高い離職率は企業にとって大きな負担となり、特に採用・育成コストの増加が深刻な影響を及ぼします。新たな人材を採用するためには求人広告費や人材紹介料、面接にかかる時間など多額の費用が必要です。

 

さらに、採用した社員が職場に馴染むまでの教育や研修にも多くのコストと時間がかかります。これらの費用が積み重なることで、企業の経営資源が圧迫され、短期的に生産性やブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

ノウハウ・スキルの流出

経験豊富で高いスキルを持つ従業員が離職すると、その人材が社内で培った専門的な知識や技術、業務ノウハウが外部に持ち出され、社内に伝承されにくくなります。これにより、組織全体の生産性や競争力が低下し、重要ポストの後継者不足や業務の停滞を招くリスクが高まります。

 

生産性の低下

高い離職率が企業にもたらす影響の一つに、生産性の低下があります。離職率が高いと、新たな従業員の採用や教育に多くの時間とコストがかかり、人事部門だけでなく現場の負担も増大します。

 

これにより業務効率が悪化し、組織全体の生産性が低下します。また、経験豊富な社員が次々と辞めることで、業務ノウハウやスキルの継承が難しくなり、業務の質も落ちるリスクがあります。

 

離職率を改善するための施策

離職率を下げるためには、働き方や評価、教育体制など複数の面を見直す必要があります。

ここでは、従業員が安心して働ける職場づくりのための主な取り組みを紹介します。

 

労働時間と働き方の見直し

離職率を改善するためには、労働時間の短縮と働き方の見直しが重要です。労働時間を適切に管理し、長時間労働やサービス残業を減らすことで、従業員の心身の健康が守られ、ワークライフバランスが向上します。

 

例えば、勤務時間を短縮し、効率的な働き方を促進することで、従業員のモチベーションや集中力が高まり、生産性も向上します。

 

また、フレックスタイム制(清算期間の上限3か月、就業規則の記載義務あり)やテレワーク(労働時間管理・費用負担等の明確化が必要)など、法令に沿った柔軟な働き方の導入により、、多様なライフスタイルに対応でき、育児や介護との両立もしやすくなります。

 

公正な評価・待遇の整備

離職率を改善するためには、公正な評価制度と待遇の整備が不可欠です。従業員は自分の能力や成果に見合った評価と報酬を求めており、評価基準が曖昧で不公平だと不満が蓄積し離職につながります。

 

透明性の高い評価制度を導入し、定期的なフィードバックや多角的な評価を行うことで、公平感を高められます。また、給与体系も市場相場や社員のスキル・貢献度に応じて見直し、昇給・昇格の基準を明確にすることが重要です。

 

成長支援できる仕組みづくり

社員の成長を支援する仕組みづくりも重要です。具体的には、個別のキャリア面談を定期的に実施し、社員一人ひとりの目標や課題を明確化することが効果的です。

 

これにより、社員は自分の成長や将来のキャリアパスを具体的にイメージでき、モチベーションが向上します。また、リスキリングやスキルアップのための研修・セミナーを充実させることで、社員が市場価値を高められる環境を整えます。

 

フォロー体制の強化

離職率を改善するための施策として、フォロー体制の強化は非常に効果的です。新入社員や若手社員が職場に早く馴染み、安心して働ける環境を作るために、マンツーマン指導や定期的な面談を実施します。

 

上司や先輩による日常的なフォローやメンター制度の導入により、悩みや不安を早期に解消し、ストレス軽減やモチベーション向上につなげます。さらに、社員同士がリラックスして交流できる場を設けることで、コミュニケーションを活性化し、職場の一体感を醸成します。

 

こうしたフォロー体制の充実は、 離職防止や社員の定着促進に寄与する可能性があり、結果としてエンゲージメント向上にもつながることが期待されます。

 

相談しやすい職場環境づくり

離職率を改善するためには、相談しやすい職場環境づくりが重要です。日頃からオープンで気軽に話せる風土を醸成し、社員が仕事や人間関係の悩みを抱え込まずに相談できる体制を整えます。

 

例えば、上司と定期的に1on1面談を行い、社員の悩みや不安を早期に把握し適切なサポートを提供することが効果的です。また、メンター制度や相談窓口の設置により、誰でも気軽に相談できる環境を作ることが重要です。

 

さらに、社内コミュニケーションの活性化や交流の場を増やすことで、信頼関係が深まり、離職防止に繋がります。

 

離職率の改善事例

実際に離職率の改善に成功した企業には、どのような取り組みがあったのでしょうか。

ここでは、複数の企業が行った試みを通して、定着率向上のヒントを探っていきましょう。

 

企業名:サイボウズ株式会社

2005年に離職率が28%に達した同社は、在宅勤務制度(ウルトラワーク)や勤務時間や場所を自由に選べる働き方宣言制度など、多様な働き方の選択肢を増やしました。これにより従業員のワークライフバランスが向上し、離職率は2021年には5%以下に大幅改善しました。

 

社員の働きやすさを重視し、成果主義を徹底したことが成功の要因です。

 

企業名:株式会社ビースタイル

株式会社ビースタイルは、かつて離職率が20~27%と高い水準にありましたが、従業員間のコミュニケーション強化を中心とした多角的な施策を導入し、3年で8%まで大幅に改善しました。具体的には、感謝の気持ちを表す「バリューズアワード」、幹部に率直な意見を伝えられる「全社日報」、マネージャーと1対1で行う「1on1ミーティング」など、全方位的なコミュニケーション施策を実施。

 

これらの取り組みにより、社員の心理的安全性やエンゲージメントが向上し、離職率の劇的な低下につながりました。

 

まとめ

離職率が高い会社の特徴・原因・改善施策について解説しました。離職率を低下させることは、企業の未来にとって極めて重要な経営戦略です。社員が安心して長く働ける環境を整えることで、採用や育成コストの削減、生産性の向上、ノウハウの蓄積など多くのメリットが生まれます。

 

離職率の低下は、優秀な人材の定着と企業の持続的成長につながり、競争力強化やブランド価値向上にも直結します。この記事を参考に、対策をすすめましょう。

 

 

参考:厚生労働省.”令和5年雇用動向調査結果の概況”,

サイボウズ株式会社.”離職率28%、採用難、売上低迷。ボロボロから挑んだサイボウズのハイブリッドワーク10年史”,

株式会社ビースタイル.”「瓦版」にビースタイルの人事制度が紹介されました。『離職率を劇的改善した企業がしたこととは』”,

 


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